ここでは、廃車手続きに関するさまざまな内容を、ご紹介していきます。
廃車プロに廃車手続きをご依頼した場合、こちらの内容をお客様がすべて理解される必要はございませんが、「廃車についてもっと知りたい」という方のために、廃車手続きについての専門的な内容をご紹介いたします。
廃車手続きには2種類ある永久抹消登録と一時抹消登録の違い
冷蔵庫や洗濯機など大型家電の廃棄することと、自動車を廃棄することの違いはご存じでしょうか?
実は家電を廃棄すること同じように「自動車を廃車にする」は、正しい言葉ではありません。
「昔から愛用していているが、最近調子が悪い」「事故に合ってしまい、修理するより買い換えたほうが安くつく」などといった自動車など、中古車販売店や新車の下取りにも出せないような車を「廃車」にすると一般的に認識されています。
自動車を廃棄にする場合、正しくは、自動車を「永久抹消登録する」と「一時抹消登録する」ということになります。
一般的に廃車の定義はこれら2つに分かれます。
永久抹消登録は一般的な家電などを廃棄するイメージ通り、自動車を二度と利用できないようにすることを指します。
わかりやすく言い換えますと、自動車をスクラップ・解体して車籍(車の戸籍のようなもの)を完全に抹消することになります。
これに対して、一時抹消登録は車の使用を一時的に止めることを指します。
一時抹消登録をしている間はその車を公道で走らせることはできませんが、公的機関で再度登録の申請をすればまた公道を走らせることができます。携帯電話などで例えますと、通信会社との契約は切った状態で、携帯電話の機器自体は存在することと同じことになります。(契約を切った携帯電話を通信会社に持ち込めば、再度利用することが可能ですよね!その場合と同じことになります)
それでは2つの廃車方法についてもう少し具体的に説明させていただきます。
永久抹消登録
永久抹消登録は、その車を二度と使えないように、車籍を完全に抹消する廃車の方法です。
道路運送車両法の第15条に定められているため、別名「15条抹消」とも呼ばれます。
普通自動車の場合、永久抹消登録の手続きは運輸支局で行う必要があります。
手続き完了後には、永久に日本国内でこの車を走らせることができなくなります。
※尚、軽自動車については、軽自動車検査協会にて「解体届」を行ないます。
永久抹消登録のポイント
車を倉庫や展示品などとして再利用するときにも、永久抹消登録をしなければなりません。
一時抹消登録
一時抹消登録とは、自動車の使用を一時的に止める廃車方法のことです。
抹消登録をしている間は、その自動車を走らせることはできませんが、使うときが来たら中古車新規登録の申請をすれば自動車を走らせることができます。(別名、16条抹消と呼ばれています。)
一時抹消登録のポイント
一時抹消登録をしている間は税金や自賠責保険などを支払う必要がありません。
ですから、海外出張に行く場合や、長期入院をする場合、家に自動車はあるけれどもしばらく乗る人がいないなど、自動車をいったん保管する場合など長期間にわたってその車を使用しない場合は、一時抹消登録をするとよいでしょう。
このように、一般的に「廃車」と言われている言葉にも2つの意味合いがあります。
「廃車にしたい」と一口に思っていても、永久抹消登録、一時抹消登録のどちらをしたいのかを最初に確認しておく必要があります。